全日本民医連 第1回薬学生セミナーが~ここからはじめよう~をスローガンに、3/23(土)~24(日)の日程で宮城県で開催されました。
全国から総勢180名の薬学生と職員が集まりました。青森からは6人の薬学奨学生と職員2人が参加してきました。
1日目
金田早苗先生(みやぎ保健企画)から、『3・11薬剤師はどうしたか』と題して、2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災地における医療活動を、薬剤師の立場からお話いただき、災害時の医薬品の供給・治療に薬剤師が欠かせないことを学びました。
その後早速、バスで石巻に向かい見学。
仙台市街地から石巻に入る頃になると徐々に更地が増えて行きます。港の製紙工場は早々に復興し煙突からはもくもくと白い煙を出していましたが、他は閑散とした風景が目立ち、瓦礫の山も残っています。日和山に登って見下ろした旧石巻市街地は広大な更地が広がり、かつてそこに家々があり、街があり、人々の暮らしがあったとは思えないほどです。
震災からもう二年目、まだ二年目。被害の甚大さを実感し、復旧復興には、まだまだこれからやらなければいけないことが、沢山あることを皆、肌で実感しました。
☆参加学生の感想☆
- 自身が被害者であるけれども、患者さんのために薬をつくったり停電などで不便な状況でも人を助けるという気持ちがとても重要だと思った。
- テレビで見ていた風景を実際に見てみると、今まで被災地が大変だと実物を見ずに言っていたことが申し訳ないように感じました。
- 震災で弱者の立場となった方の支援・サポートをしていくことが大事だと感じ、今後も続けていこうと思った。
2日目
先輩薬剤師からということで、熊本くわみず病院の有薗薬剤師、京都メディカルプランの中川薬剤師からそれぞれ病院薬局と保険薬局の仕事についてお話を聞きました。
また、『困難事例と薬剤師の取組み』について静岡民医連の吉岡優子先生から、問題患者は「問題を抱えた患者」であると、ご自身の体験と実例を通してお話いただきました。
最後は班ごとのグループワークで、この2日間のセミナーで感じたこと、学んだこと、これからどんな薬剤師になりたいかなどを話し合いました。
☆参加学生の感想☆
- 無差別の医療は素晴らしい。民医連はとても社会に貢献出来ると思うので、自分も将来は役に立てるように今から勉強を頑張りたい。
- 医療費についての問題が多数あることを全く知らなかった。将来仕事をするときは、この講演のことを思い出し、患者さんのことを考え働きたいと思う。
- 北海道~沖縄まで、日本全国の方の話がきけて良かった。まだまだ震災の傷は癒えないけど全国の人たちが東北のことを想っていて、日本全国が一体となっている気がして少し嬉しかった。
多くのことを学び、たくさんの仲間たちと交流できた有意義な2日間でした。